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| キステムは同一労働・同一賃金を実行しろ 非正規労働者にもボーナスを出せ パート有期労働法裁判に勝利しよう！ |
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| 最終更新２０２５年２月３日 |
| 最新情報 |
| 会報第10号ネット版を掲載（2025/2/3) ２０２５年１月２９日 和解成立！ ２０２５年２月２０日（木） １３時１５分～ 高裁判決！（１２月５日掲載） 控訴審第２回口頭弁論期日 ２０２４年１２月４日（水） １０時３０分～に決まりました（１１月２５日掲載） |
| キステム同一労働同一賃金控訴審、和解成立に際しての声明 |
非正規労働者の人権を無視した盛岡地裁判決を許さず、 仙台高裁で会社の均衡待遇への努力義務と解決金を勝ち取る！ ２０２５年１月２９日 同一労働同一賃金を求めて闘う契約社員 T さんを支援する会 代 表 岩見 千丈 全国一般労働組合全国協議会 宮城合同労働組合 執行委員長 岩渕 翔 （1） 裁判闘争の経過 本日仙台高裁において、工事現場の交通誘導業務を行う株式会社キステム（以下、会社）と東北支店管轄の営業所で長年契約社員として働いている控訴人（以下、T さん）との間で和解が成立しました。 この裁判は３年前の２０２２年１月、T さんが、同一労働同一賃金を会社に求めて盛岡地裁に提訴して始まりました。正社員と非正規社員との著しい待遇格差を是正させようとする T さんの訴えは全国の方々から広く賛同を得て、幅広い支援体制が築かれました。 ２０２４年４月２６日、盛岡地裁は判決文に非正規労働者の賞与請求権を否定した「２０２０年最高裁大阪医科薬科大事件判決を判断の枠組みとする」と記載して、最高裁にひれ伏す態度を露骨にしました。「契約社員の仕事は軽易で責任も軽い」という会社の主張及び証言をすべて認め、「各営業所に一人ずつしかいない事務担当者の仕事は正社員も契約社員も同一」という T さんの主張を否定しました。さらに盛岡地裁は、会社が「賞与の性質に功労報酬が含まれる」と述べているにもかかわらず、「賞与の目的は正社員の確保にある」と自作しました。そして、賞与は正社員のためにあるのだから契約社員はゼロであっても不合理でないという趣旨の見解を説示しました。これらはすべて上記の最高裁判決をそのままなぞったもので、盛岡地裁第 2 民事部の裁判官は何一つ思考していません。 最近企業が行う非正規労働者差別の賃金政策を「経営判断」、「労使自治」と賛美するような判決が全国で出されてきています。法の番人である裁判所が労働契約法やパートタイム有期雇用労働法による差別禁止規定を見て見ぬふりをする事態を到底許すことはできません。 T さんは、自分が行っている毎日の仕事の価値を少しも認めない人権侵害の判決に遭遇したにもかかわらず、これに屈することなく、その日行われた記者会見で仙台高裁への控訴を明らかにしました。そして Tさんは、「契約社員の仕事は軽易で責任も軽い」という虚偽の断定を覆すため、職場の同僚に援助を求めました。T さんの求めは、同じ非正規の警備員に届き、同じ営業所所属の 3 名の方々が手を差し伸べ、T さんが毎日責任ある多種の業務を遂行している事実を記した書面に署名捺印して証拠提出に協力してくれました。雇止めされかねない不安定な有期雇用にもかかわらず、裁判に名前を出して支援してくれた警備員の皆様に敬服いたします。 仙台高裁では昨年８月 2７日と１２月４日に口頭弁論が２回行われ、これと併行して和解協議が４回行われ、その結果、和解成立の運びとなりました。 （2） 和解全文 １ 被控訴人は、控訴人に対し、本件解決金として６０万円の支払い義務があることを認める。 ２ 被控訴人は、控訴人に対し、令和７年２月末日限り、上記金員を控訴人の指定する預金口座に振り込む方法により支払う。振込手数料は被控訴人の負担とする。 ３ 被控訴人は、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律第３条に事業主等の責務が定められていることをふまえて、短時間・有期雇用労働者について、その就業の実態等を考慮して、適正な労働条件の確保、教育訓練の実施、福利厚生の充実その他の雇用管理の改善及び通常の労働者への転換の推進に関する措置等を講ずることにより、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保等を図り、当該短時間・有期雇用労働者がその有する能力を有効に発揮することができるように、今後も継続して努める。 ４ 控訴人は、被控訴人の契約社員として定年後再雇用の継続を希望するときは、今後も、被控訴人の定める就業規則及びその他の社内ルールを遵守するとともに誠実に業務に取り組むことを約束する。 ５ 控訴人はその余の請求を放棄する。 ６ 控訴人と被控訴人は、控訴人と被控訴人との間には、本件に関し、本和解条項に定めるもののほか、何らの債権債務がないことを確認する。 ７ 訴訟費用は、第１、２審を通じ、各自の負担とする。 （3） 控訴審での和解の成果と残る課題 第一に、事業主の責務として、非正規労働者について正規労働者との均衡待遇の確保に努めることを会社に確認させました。 第二に、会社が解決金 60 万円の支払いを行うことは、T さんの功労を認めたと解せます。また、1 審で盛岡地裁が最後通牒的に解決金として示した 50 万円よりも和解協議を経て、多額にさせました。 第三に、同様の労働事件では和解条項に口外禁止条項が入ることが多いのですが、和解協議を経て口外禁止条項を入れない守秘義務無しの和解を成立させることができました。これにより、裁判闘争の締めくくりを全て明らかにし、皆様と共有することができました。 盛岡地裁による全面棄却判決にもかかわらず、会社が和解を選択したのは、全国の支援者に支えられたＴさんの闘いがけっして衰えず、労働価値を否定し人格を踏みにじった不当判決への怒りが控訴審での反撃につながったことからだろうと思います。そして控訴審に入ってから、同じ営業所で働く非正規職の警備員の方々によって T さん支援の輪が作られました。一審で全面勝訴を手中にした会社が和解による終結を望んだのは、紛争が長引けば T さん一人の反乱にけっして止まらないと察知して上記和解項目 3 が示すように非正規労働者への施策を再考したからだろうと思います。 私たち T さんを支援する会と T さんが所属する全国一般労働組合宮城合同労働組合は、低賃金と生活苦に置かれている非正規労働者の悲痛な叫びにフタをして格差社会の温存にやっきになる最高裁を頂点とする司法権力との闘いを断固継続します。 私たちは不平等を許さないすべての人々と共に、均等均衡待遇を実現させます。会社で新たに仲間を得た T さんと共に今後も闘い抜きます。 以上 |
| 2025年2月1日発行 会報第10号より |
 盛岡地裁による非正規労働者への差別判決に屈せず仲間と共に闘いぬいた髙橋さん、 仙台高裁で和解により会社に均衡待遇努力義務を負わせ、解決金を支払わす！ 全国の皆様。本年１月２９日、仙台高裁で口頭弁論と並行して行われていた第４回和解協議で敗訴を挽回する勝利的な和解を実現することができました。本社行動、裁判傍聴、裁判官への署名活動で髙橋さんを励まし支援してこられた皆様方に御礼申し上げます。 また同じ営業所で働いている非正規の警備員３名の方々が、髙橋さんの仕事が重要であり「軽易で責任が軽い」ものではないことを、仙台高裁に出す証拠書類に署名捺印することで証明してくれました。心より感謝申し上げます。 「報告と御礼＆髙橋さんご苦労さまの集い」のご案内 闘いの報告、厚くご支援いただいた皆様方への御礼及び5年間闘い抜いた髙橋さんの労をねぎらい祝福する集いを開催します。支援する会の総会も兼ねます。（呼びかけ：支援する会事務局） 日時：２月２３日（日曜日）１３時～１５時 場所：トークネットホール仙台（仙台市民会館）２階第７会議室 会費：２千円 昼食と飲みものを用意します。（後日、東京でも開催予定です。） １．２９岩手テレビ朝日（髙橋さんの言葉） 同一労働同一賃金の問題が全国的に広まっているのかと言えば、やはりまだまだだと思うので、裁判は終わりますけど、非正規の人達の待遇改善に向けて何か力になることがあれば今後も続けて行きたいと思います。 |
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